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アイ・オーとエレコムが企業の垣根を越えて連携 Wi-Fi EasyMeshの互換性確認で家庭のネットワーク環境が劇的に向上

アイ・オー・データ機器とエレコムが両社のWi-Fi 7ルーター4製品においてWi-Fi EasyMeshの互換性を確認。企業の垣根を越えた協業により、消費者は異なるメーカーのルーターを組み合わせて最適なメッシュネットワーク環境を構築可能に。市場規模124億ドルを超える成長分野で業界に新たな流れ。

はじめに:なぜ今このニュースが重要なのか

株式会社アイ・オー・データ機器とエレコム株式会社は、両社のWi-Fi 7ルーター製品において両者間でWi-Fi EasyMeshの動作検証を実施し、互換性を確認したと1月27日に発表しました。

これまでメッシュネットワークは従来、Google Wifiのように同じメーカーのルータでしか作れなかったため、消費者は単一メーカーの製品に縛られていました。しかし、今回の発表により、競合他社同士が手を組み、異なるメーカーのルーター同士でも互換性を保証する画期的な動きが実現しました。

ワイヤレスメッシュネットワーク市場は2025年から2035年にかけて約8.67%のCAGRで成長し、2035年までに244.8億ドルに達する見込みの中、この協業は業界全体に大きな影響を与える可能性があります。

発表の具体的詳細と対象製品

今回の動作検証により互換性が確認されたのは、以下の4製品です:

  • エレコム製:WRC-BE94XSD-B、WRC-BE36QSD-B
  • アイ・オー・データ機器製:WN-7T94XR、WN-7D36QR

アイ・オー・データ機器の「WN-7T94XR」および「WN-7D36QR」でメッシュ機能を使用するためには、ファームウェアVer.2.1.3以降へのアップデートが必要となります。

設置するルーターが対象製品であれば互換性が担保できることを確認し、使用する両製品のWPS(Wi-Fi Protected Setup)ボタンを押すだけで、Wi-Fiルーター同士を自動的に接続できるため、設定が非常にスムーズです。

Wi-Fi EasyMeshは、Wi-Fi Allianceが策定した標準規格で、EasyMeshに対応する製品は、メーカーを問わず、同一のメッシュネットワークに接続できる技術仕様となっています。

ビジネス視点:企業・経営者にとっての意味

業界協調の新たなモデル

当社とアイ・オー・データ機器は、2023年2月8日に発表したネットワーク機器及びそのサービス分野に関する業務提携を続けており、今回の動作検証はその一環として行ったものです。この提携は、従来の競争関係を超えたコーペティション(競争と協調の融合)の典型例といえます。

市場拡大戦略としての効果

両社がこの戦略を採用する背景には、ワイヤレスメッシュネットワーク市場規模が2024年に123億6,000万米ドル、2025年には138億6,000万米ドル、2032年までには314億5,000万米ドルに達すると予測されている成長市場への対応があります。

単独ではカバーしきれない多様なユーザーニーズに対し、互換性保証による選択肢の拡大で市場全体のパイを拡大する戦略です。

消費者・生活者視点:一般の人々への影響

選択の自由度向上

これまで消費者は、メッシュネットワーク構築時に同一メーカーの製品を選ぶ必要がありましたが、今回の互換性確認により価格、性能、デザインなど異なる観点から最適な組み合わせを選択できるようになります。

ネットワーク環境の大幅改善

3階以上の広い住宅や複雑な構造の住宅では、どこにいても安定したWi-Fi通信ができるよう、複数のルーターを設置することが一般的です。Wi-Fi EasyMeshと互換性があり、複数の対応機器と連携することでWi-Fiの通信範囲を効果的に拡大。家の隅々まで安定したWi-Fi環境を確保できます。

親機・子機間の通信は、従来の2.4GHz、5GHz、6GHzのいずれかの周波数帯に加え、「2.4GHz+5GHz」や「5GHz+6GHz」の組み合わせも利用でき、4096QAMでの通信により、従来のメッシュネットワークと比べて約1.2倍の速度向上が期待できる技術的メリットもあります。

専門家の見解と業界動向

Wi-Fi 7とメッシュ技術の融合

5GとWi-Fi 7コンバージェンスが含まれており、メッシュ性能、速度、レイテンシ、ネットワーク容量を強化し、Wi-Fi 7のデータの伝送速度と弾力性が向上し、複雑なメッシュシステムでのバックホール間の接続を強化する技術革新が進んでいます。

市場成長の主要ドライバー

スマートシティ構想の普及とIoTデバイスの急速な採用が、信頼性が高く、拡張性があり、高カバレッジのネットワークの需要を促進している。ワイヤレスメッシュネットワークは、スマート街路照明、交通管理システム、公共安全アプリケーションに必要な密接な接続性をサポートするインフラストラクチャを提供しています。

2024年には16億台を超えるワイヤレスデバイスがグローバルに展開され、その大部分がメッシュネットワーク内で動作し、メッシュネットワークを利用するスマートシティの数は300を超え、ワイヤレスメッシュノードは2022年から2024年にかけて45%増加している実績があります。

国際比較:海外での同様の動き

グローバル市場での競争激化

北米ワイヤレスメッシュネットワーク市場は、先進的なネットワークインフラ、IoTの存在、そしてスマートシティ開発プロセスにおけるリーダーシップのためにリードしている状況にあります。

2022年、英国で有料テレビとインターネット接続サービスを提供するトークトーク社は、新しいフューチャーファイバー900とトータルホームWi-Fiのパッケージを開始し、Amazon eero Pro 6メッシュWi-Fi機器が2台含まれているなど、欧州でもメッシュネットワークの普及が進んでいます。

技術標準の統一化動向

Wi-Fi Allianceが、異なるメーカーのルータを混在させたWi-Fiメッシュネットワークを構築するための規格「Wi-Fi EasyMesh」を発表し、グローバルでの標準化が進行しています。

今後の展望:予測される影響と注目ポイント

技術革新の加速

Wi-Fi 6および5G標準の採用を含む無線通信の技術的進歩が、ワイヤレスメッシュネットワークの能力を向上させ、これらの革新により、より高いデータスループット、低遅延、改善されたネットワーク効率が可能になっています。

産業への波及効果

AI対応ルーティングの統合が急速に進み、新たに展開されるシステムの約30%が自動パス最適化機能を搭載し、屋外産業設備は工場のデジタル化に伴い18%成長している傾向があります。

市場の民主化

今回の互換性確認は、消費者の選択肢を大幅に拡大するだけでなく、中小メーカーにとってもより大きな市場参入機会を提供する可能性があります。標準規格への準拠により、大手メーカーとの協業が現実的となるからです。

まとめ

今回のアイ・オー・データ機器とエレコムによるWi-Fi EasyMesh互換性確認は、以下の3つの重要なポイントを持っています:

  • 業界初の競合他社間協業:企業の垣根を越えた互換性保証により、消費者の選択肢が劇的に拡大
  • 技術標準の実用化推進:Wi-Fi Alliance策定のEasyMesh規格が現実的に活用可能となり、メッシュネットワーク普及を加速
  • 成長市場での新たな競争軸:314億ドル規模への成長が見込まれる市場で、互換性を武器とした新しいビジネスモデルの確立

参考情報


著者プロフィール

伊東雄歩(いとうゆうほ) / ゆぽゆぽ

株式会社ウォーカー代表取締役 / MENSA会員 / NLPマスタープラクティショナー

IQ130超のADHD経営者。「社会不適合」ゆえに会社員を2年で挫折し、フリーランスを経由せずいきなり起業。訴訟4回、2000万円の損失、役員の裏切り、オフショア開発の地獄を乗り越え10年生き残る。心理学・教育学に1000万円投資し、独自の「成長力学」を確立。現在は生成AI教育に注力し、「3年を2日に変える」AIプログラミング2Daysキャンプを全国展開中。AIフレンズコミュニティを運営。

夢は「世界征服」——世界の常識を変え、新しい価値観を提示すること。

タグ

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