なぜこの株価急上昇が今重要なのか
2026年2月9日、日本の株式市場において記念すべき瞬間が訪れた。日経平均株価が史上最高値を更新し、一時57900円台で推移する場面もあった。この歴史的な上昇は、高市早苗首相率いる自民党が8日に行われた衆院選で単独で定数465議席の3分の2を上回る席を獲得した歴史的な勝利の直後に発生した。
この株価上昇は単なる一時的な現象ではなく、日本経済の新たな転換点を示している。自民党の大勝利を好感して最高値更新を記録し、これは高市政権が積極財政に一段とアクセルを踏むだろうという思惑からだ。投資家や市場関係者は、女性初の首相による長期安定政権の誕生と、それに伴う経済政策の大転換に注目している。
具体的な株価上昇の詳細と背景
10日の東京株式市場で日経平均株価は続伸し、上げ幅が一時1500円を超えた。9日に付けた史上最高値(5万6363円)を上回り、5万7900円台で推移する場面があった。この劇的な上昇の背景には複数の要因が複合的に作用している。
海外投資家による大口買い注文の殺到
9日の米株式市場で半導体株やソフトウエア株が買われた流れを引き継いだことに加え、海外投資家は年初から11月末までで3.7兆円買い越していますが、それでもなお、グローバル株に対する時価総額比では日本株は大幅アンダーウェイトの状況です。専門家は海外投資家が大きく買いに動いていない中で、なぜ日本株のPERが上昇し、日経平均株価は最高値を更新したのでしょうかと分析している。
AI・半導体関連株の急伸
2日の米半導体株高を受けてアドテストなどの半導体関連株に買いが入り、日経平均を押し上げた。生成AIブームによる半導体需要の拡大と、高市政権の技術投資重視政策が相まって、関連銘柄に資金が流入している。
ビジネス・企業への影響と意味
高市政権の誕生と株価上昇は、日本企業にとって大きな転換点となる。「責任ある積極財政」を掲げる高市首相は、自身の政策課題を実現する上で、政治的な推進力を得た状況にある。
企業の設備投資促進策
公約には「即時償却等の大胆な設備投資税制の導入」も盛り込まれた。これは企業が設備投資を行った年度に、投資額の全額を経費として計上できる制度だ。これにより、製造業を中心とした国内回帰投資が加速すると予想される。
自動車産業への特別配慮
自民党が掲げた選挙公約で最も注目すべきは公約42番「自動車産業の国内基盤の維持・拡大」だ。高市政権は昨年、ガソリンについては25.1円/Lの暫定税率を廃止。軽油については、暫定税率17.1円の本年4月1日の廃止を決定したなど、産業政策での具体的な支援が実施されている。
消費者・生活者への影響
高市政権の政策は株価上昇だけでなく、国民生活にも直接的な影響を与える見通しだ。最も注目されるのは消費税減税政策である。
食料品の消費税減税
給付付き税額控除導入までの間、2年に限り飲食料品の消費税率をゼロとすることについて、超党派の国民会議でスケジュールや財源などの課題の検討を進める。夏前には中間取りまとめを行いたいと高市首相は表明している。
為替への影響と生活コストへの懸念
円安進行がもたらすものは、輸入物価の上昇になる。高市首相の大勝利は、インフレ期待を高めるものだという指摘もあり、消費者にとっては物価上昇への注意が必要となる。
専門家の見解と市場分析
金融市場の専門家たちは、今回の株価上昇を長期的な視点で評価している。
野村證券の予測
野村證券のメインシナリオでは、日経平均株価は2026年末に5万5,000円と予想しています。同社の市場戦略リサーチ部長は脱デフレの進展が日本株の高めのバリュエーションを正当化するだろうと見ていますと分析している。
農中全共連アセットマネジメントの見通し
年内に日経平均は6万円を超えるだろう。日本株を取り巻く環境は良好だ。資本効率改善の継続に加え、日本企業の26年の1株当たり利益(EPS)は前年比2桁増加が見込まれるとの強気の予測も出ている。
為替政策への影響懸念
BNPパリバの河野龍太郎チーフ・ジャパン・エコノミストは、「経済が完全雇用に近い状態で拡張的な財政政策を実施すれば、インフレ圧力が高まり、円安になるだろう」と警戒感を示している。
国際比較:海外市場との連動性
日本の株価上昇は国際的な文脈でも注目されている。9日の米市場でダウ工業株30種平均は最高値を更新した。マイクロソフトやオラクルなどソフトウエア株への買いが継続し、日米の株式市場が相互に好循環を生み出している。
高市首相は、「強い経済」の実現に向けた投資拡大や消費税減税、防衛力の強化などの政策について、国民から明確な支持を得た格好だことで、海外投資家からの信頼も向上している。
今後の展望と注目ポイント
株価の持続的な上昇には複数の要因が影響する見通しだ。
短期的な注目点
- 日銀は追加利上げについて特定のインターバルを決めずに進めたい意向なのだろう。焦点は、2026年4月か、7月か、という2つのタイミングであろう
- 速やかに召集し、2026年度予算や予算関連法案を一日でも早く成立させる特別国会の動向
- 消費税減税の具体的なスケジュールと財源確保策
中長期的な展望
2026年のドル円相場は金利差に整合的なトレンドになっていくだろうと見ており、1ドル=140円近辺までのドル安・円高が進むと想定していますという予測もある中で、為替動向が株価に与える影響も注視される。
主要企業の経営者20人に2026年の株式市場の見通しを聞いたところ、全員が日経平均株価の最高値を超えると回答した。26年の高値予想の平均は5万7350円となったことから、今回の57650円突破は予想範囲内での動きとも言える。
まとめ:歴史的株高の意味するもの
今回の日経平均57650円突破は、以下の3つの重要な意味を持っている:
- 政治的安定の市場評価:高市政権が積極財政に一段とアクセルを踏むだろうという思惑から過去数代の自民党政権よりも政治的基盤が強まり、長期政権に化けるという観測も強い
- 経済政策転換への期待:消費税減税、設備投資促進、AIインフラ投資などの積極財政政策への高い期待
- 日本株への再評価:脱デフレを織り込んだ「ニューノーマル」となっている可能性もありますという構造的変化の始まり
この歴史的な株価上昇は、日本経済の新たな章の始まりを告げている。高市政権の政策実行力と市場との対話が、今後の持続的成長の鍵を握っている。
参考情報
- 日経平均株価が一時1500円高 米国株高が波及、最高値上回る - 日本経済新聞
- 2026衆院選:チャートで読み解く高市首相の歴史的勝利
- 2026年も日経平均株価の上昇を予想 脱デフレの「転換点」が鮮明に - 野村證券
- 衆院選は高市自民の歴史的大勝 ~大きく変貌するパワーバランス~ - 第一生命経済研究所
- 高市早苗首相の9日の記者会見要旨 衆議院選挙受け - 日本経済新聞
著者プロフィール
伊東雄歩(いとうゆうほ) / ゆぽゆぽ
株式会社ウォーカー代表取締役 / MENSA会員 / NLPマスタープラクティショナー
IQ130超のADHD経営者。「社会不適合」ゆえに会社員を2年で挫折し、フリーランスを経由せずいきなり起業。訴訟4回、2000万円の損失、役員の裏切り、オフショア開発の地獄を乗り越え10年生き残る。心理学・教育学に1000万円投資し、独自の「成長力学」を確立。現在は生成AI教育に注力し、「3年を2日に変える」AIプログラミング2Daysキャンプを全国展開中。AIフレンズコミュニティを運営。
夢は「世界征服」——世界の常識を変え、新しい価値観を提示すること。
